
昨日(令和元年5月9日)から、福岡県の自由ケ丘高校で放課後探究Cafeが始まりました。(昨年から始めた寺子屋の形態を少し変えました)
第1回目は全4回で「沖縄で起こっている課題」を探究します。
本当はパラグアイの先住民族ムビア・グアラニー族の周囲に起こっている問題を探究する予定でしたが、ピアチューターのトレーニング中、日本語で調べられる情報が少なすぎるとクレームが出たため、2月に出張に行って衝撃を受けた沖縄で起こっている課題をシナリオにし、Problem-Based Learningという学習方法で探究しています。
Problem-Based Learningについは、九州大学 共創学部 三木先生の講義をご覧いただけると理解が深まります。
当団体は探究学習の手法としてこのProblem-BLチュートリアルが有効であると考え、校内外で先生向け、生徒向けの研修を行なっています。詳しくお知りになりたい方は下記をクリックしてください。
Peer Tutor Training Program in High School
Problem-BL Demonstration Workshop for teacher
(※ブログ準備中)
自由ケ丘高校では、4人のピアチューターを1月からトレーニングし、育ったピアチューターに5〜6名の参加者を加え、第1回目の探究Cafeをスタートさせることができました。
各グループ自己紹介と参加動機を聞いた後、PBLセッション1に入りました。
<参加者の動機>
・去年の寺子屋が面白かったから、今回も参加した。
・新しい見方が見えるのではないかと思って参加した。将来のために活かしたい。
・推薦を目指しているので役に立ちそうだと思ったから。ディスカッションなど旨くなりたい。
・知識を増やしたい。経験を積みたい。
セッション1でのディスカッションの様子はこちらです。

PBLのセッション1の各グループのディスカッション内容はこちらです。

このグループが立てた学習課題は、
グループ共通課題:
沖縄独自の文化
個人課題:
①解散命令について
②どのような人が沖縄の米軍にいるのか
③予算の使い方について
④予算の使い方について
⑤米軍による経済効果と県民の声
⑥政府と沖縄の関係
また、参加者のリフレクションは以下の通りです。
・ピアチューターの進め方がすごかった。勉強になった。それに、ニュースに興味がわいた。
・違う意見を聞くことができて、より興味を持てた。
・たくさん学べた。時間が経つのが早かった。
・もう少し静かな時間を減らし、スムーズにしたかった。
・テレビでは知れないことを知れた。たくさん知るべきだと思った。

このグループが立てた学習課題は、
グループ共通課題:
日本と米軍の関係
個人課題:
①コザ暴動
②沖縄戦争
③琉球にしかない文化
④解散命令
⑤予算について
また、参加者のリフレクションは以下の通りです。
・気になっていた問題なので、これから理解を深めていきたい。
・沖縄についてもっと知りたい。
・知りたいことがたくさん出てきた。
・社会の授業でしか知らなかったことを知ることができた。

このグループが立てた学習課題は、
グループ共通課題:
事故・コザ暴動の全貌
個人課題:
①復興予算の使い道
②沖縄戦争
③琉球にしかない文化
④解散命令の内容
⑤米軍と島民の関係性
⑥米軍と政府の関係
また、参加者のリフレクションは以下の通りです。
・日頃考えることのないようなことを深く考えていけたのでよかった。
・今までにしたことのない経験ができた。
・深く調べて次も頑張りたい。

このグループが立てた学習課題は、
グループ共通課題:
米軍の事故はなぜ頻繁に起こっているのか。
個人課題:
①沖縄戦争の内容と経緯
②コザ暴動について
③渉外部長に対すること
④復興予算の使い道
また、参加者のリフレクションは以下の通りです。
・事実、仮説、NTKを他の人と議論することで広がった。
・自分と違った価値観が知れて良かった。ディスカッションも良かった。板書、まとめ方など知りたい。
・ 緊張したけど有意義だった。
・先輩の意見がまとまっていてすごかった。
・書記が大変そう。
Day1の内容はここまでで、各自学習課題を調べ、13日月曜日の放課後に行なわれるDay2で更に発散的に議論をします。
このプログラムを導入してくださった川本先生や下高原先生も驚いていましたが、ピアチューターの4人は特に頑張ったと思います。また、次も参加生徒たちの思考を広げ、学びを深めていってもらいたいと思います。
そのピアチューター四人のふりかえりは以下の通りです。
<Good Point>
・班の人たちが、初対面でも普通に討論出来ていた。
・意見が出やすい雰囲気だった。
・3年生が率先して頑張っていた。
<Bad Point>
・書記が書きながらまとめることが難しそうだった。
・黒板担当の生徒に発議をお願い使用としたけど、座っている人ほど議論できていないようで、惜しい感じがします。
・初めての人はやはり仮説を立てるのが難しいみたいで、発言を引き出すのが大変だった。少し滞った。
・2年生の意見がでずらかった。
・自分の意見を数回言ってしまった。
<今後の課題>
・ピアチューターが兼務して一度お手本を示した方が良さそう。僕たちピアチューターが書いている時に班の人たち同士でそこで意見交換できる。
・早く、上手くまとめる方法を知らないので、ホワイトボード、黒板係に適切なアドバイスを送れるよう技術を知っておきたい。
・事実、仮説、NTKそれぞれで黒板係を変えてみると良さそう。また、書きながら発議できる人がいればその人にしてもらう。
まだまだふりかえりは続いていますので、その都度更新していきます。
高校生のポテンシャルの高さにただただ驚くばかりです。
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